
こんな悩みを解決できる記事を用意しました!
この記事では「Wi-Fi6」「5G」の違いや特徴を、通信業界を25年経験したプロの目線で初心者にもわかりやすく解説します!
記事前半では「5G・Wi-Fi6の特徴」について、後半では「違い」について解説するので、ぜひ参考にしてくださいね!
※「すぐに違いについて知りたい!」という方は、「5GとWi-Fi6の違いって何? 」から見てくださいね。

今さら聞けない!5Gの基礎知識
5Gとは第5世代の移動通信規格の事で、スマホやポケット型Wi-Fiで使うモバイル回線の世代を表します。
モバイル通信の主な世代
- 第3世代(3G):iPhoneが登場してスマホでネットを見る時代
- 第4世代(4G):スマホが普及しYoutubeやDAZNなど動画配信やTwitterやLineなどSNSが広がる
- 第5世代(5G):高画質の動画配信やZOOMなどのオンライン会議が日常的に活用される
これまでメインの4G(第4世代)が100Mbps~1Gbpsの通信速度に対して、5Gの場合10~20Gbps程度の高速通信が期待されている。
現在では、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルの通信キャリアに加え格安SIM各社でも5Gサービスを提供。

5Gの特徴を解説する前に、混同されやすい表記や5Gの新しいワードについて解説します
「すぐに5Gの特徴について知りたい!」という方は、「5Gの特徴」から見てください。
5Gと間違いやすい4つの「5G」
通信で利用される「5G」は使われ方が複数あるので、表記例をまとめました。
表記 | 読み方 | 意味 | よく見る表記 |
5G | ファイブジー | 通信規格の世代 | 4Gから5Gに機種変更する |
5GHz | ギガヘルツ | 電波の周波数 | Wi-Fiの電波を2.4GHzから5GHzに切り替える |
5GB/s=GB | ギガバイト | 通信のデータ量 | 1日5GBを超えると速度制限がかかる |
ストレージのデータ量 | パソコンにあと5GB容量の空きがある | ||
5Gbps | ギガビット | 通信速度 | インターネットの速度は下り最大5Gbpsでした |
データ通信の単位で「GB/s」「Gbps」について「バイトとビットの解説」で詳しく解説します。

通信で使われる「G」の表記はこんなイメージ!
このように5G、5GHz、5GB、5Gbpsは、通信環境を判断する基準でよく使われている。
5Gに欠かせない5つのワード
5Gでは「sub6」「SA化」など聞きなれない言葉がチラホラ。
ここでは周波数帯・基地局で使われる新しいワードについて解説していこう。
5Gでは「sub6」「ミリ波」という周波数帯が新たに割り振られた。
5G周波数帯の特徴
- sub-6・・・3.8GHz~4.1GHzと4.5GHzの周波数帯を利用
- ミリ波・・・27GHz帯の周波数帯で5Gの最大値はミリ波利用を想定している
周波数帯の特性
周波数帯による電波特性で周波数が大きくなるほど、直進性が強く高速になるが、エリアは狭くなる。
5G拡大に必要な「NR化」
NR化とは4Gで利用している一部の周波数帯を5Gに転用することで5Gエリアの拡大を進めている。
5GのNR化イメージ

5Gで繋がるエリアを広げて高速化を図る戦略ですね。
2つの基地局「SA」「NSA」
5G本来の通信を行うには専用の基地局が必要になる。
5Gの基地局
- SA(スタンドアローン)→ 5G専用の基地局
- NSA(ノン・スタンドアローン)→ 4Gの基地局を5Gと共用
下記のイメージの様に4Gと共用の基地局から5G専用の基地局が今後増えていく。
5G専用の基地局に移行することで高速化を目指す。次は5Gの特徴を解説していこう。
「5G」3つの特徴
5Gの特徴と目指している目標がある。
上記に様にこれまでの4G通信に比べすべて10倍以上の速度やレスポンス、接続台数を目指している。
5Gの特徴
- 高速・大容量の通信で最大20Gbps
- 低遅延で1msの高レスポンス
- 多接続で100万台/k㎡
ここから3つの特徴について解説していこう。
高速・大容量通信
5Gでは4Gの20倍にあたる最大20Gbpsの高速通信を目指している。
高速大容量とは通信速度が高速化することにより一度に大量のデータ通信が行える。
通信回線の最大速度
- 4G回線:目標値は最大1Gbps
- 5G回線:目標値は最大20Gbpsで4Gの20倍にあたる

5Gは4Gより速くなるのは何が変わったのだろうか・・・
4Gと5Gでは利用できる周波数が違うんだ


周波数は大きくなるほど高速になる
簡単に高速・大容量のイメージをしてみよう。
高速・大容量のイメージ
4Gと5Gの周波数を道路に例えて解説していこう。
下記の様に車線が多く道幅も広くなるから、多くの荷物(データ)を積んだ大型車が高速で移動できる。
それでも強風や大雨の時は速く走れないのと同じように、5Gエリアの電波状況によって通信速度は大きく変化してしまう。
実際に4Gと5Gで速度計測した結果です。
通信回線 | Wi-Fi6 下り 上り | Wi-Fi5 下り 上り |
WiMAX +5G 5G回線 | 157Mbps 21Mbps | 133Mbps 19Mbps |
WiMAX 2+ 4G回線 | 56Mbps 10Mbps | 43Mbps 8Mbps |
現時点でも5Gの方が速いのがわかる。
低遅延通信
5Gでは4Gの10/1にあたる1ミリ秒のレスポンスを目指している。※1秒=1000ミリ秒
低遅延とは送信元から送信先に情報が伝達される時間が従来よりも短くなることを指します。
通信世代ごとの目標値
- 4G(第4世代):10ミリ秒(0.01秒)
- 5G(第5世代):1ミリ秒 (0.001秒)
5Gでは低遅延に向けてデータの梱包と送る間隔を短くしてデータ送信の効率アップに取り組んでいる。
効率化は分かったけど実際はどうか少し触れてみよう。
低遅延通信の現状

低遅延って言われても分からないよね
例えばスマホでニュースサイトをタップして、表示されるまでの時間を0.001秒で行う

下記はスピードテスト測定した結果だが、5G本来の低遅延通信を利用できるとはいいがたい。
回線 | Wi-Fi | レイテンシ | ダウンロード アップロード |
5G回線 | Wi-Fi6 | 26.3ms | 169.4Mbps 26.6Mbps |
Wi-Fi5 | 26.0ms | 143.2Mbps 24.8Mbps | |
4G回線 | Wi-Fi6 | 33.2ms | 51.8Mbps 12.4Mbps |
Wi-Fi5 | 34.0ms | 49.9Mbps 12.3Mbps |
実際に低遅延を実現するにはミリ波の展開とコンテンツ処理の高速化が必要となる。
多数同時接続
5Gでは4Gの10倍となる100万台/k㎡の同時接続を目指している。
5Gの多接続とはサービスエリア内に多くのデバイスを配置できることを指し、5Gでは一定面積あたりに配置可能なデバイス数を4Gの10倍を目指している。
多接続の目標値
- 4G回線(第4世代):10万台/k㎡
- 5G回線(第5世代):100万台/k㎡
これまではスマートフォンやパソコン、タブレットなどの通信機器が多かった。
こらからはスマートウォッチやスマートスピーカー、見守りカメラをはじめ、AIを使った機器がさらに増えていく。
5Gによって、スマートシティやスマート○○というサービスが身近になっていくでしょう。
5G本来の実力発揮はこれから

本来の5Gを実感できるには、まだ時間がかかるかな
実際に5Gサービスはキャリア各社展開しているが、これまでは4G設備を共用して3.7GHz・4.5GHz帯を利用した4Gの延長線上といったイメージで「なんちゃって5G」などと揶揄されていました。
2022年から5G専用基地局を利用したサービスがスタート、2023年にはソフトバンクでiPhoneの5G専用基地局利用など少しずつだが、各社で5Gの取り組みは進んでいる。
といっても世界的にみても5Gのミリ波については進んでいない状況がある。

例えばiPhone16も日本ではミリ波に対応していないのが実情
総務省でも2020年代後半からミリ波の普及も進んでいくと予測している。
Wi-Fi6を徹底解説
Wi-Fi6とは無線LANの第6世代通信規格で「IEEE802.11ax」の別称。
Wi-Fi通信でWi-Fiルーターと子機を繋ぐ無線LANは、周波数や規格によってスピードが変わってきます。
Wi-Fi世代一覧
世代 | 新名称 | 規格名 | 最大通信速度 |
第6世代 (2019年) | Wi-Fi6 | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps |
第5世代 (2013年) | Wi-Fi5 | IEEE 802.11ac | 6.9Gbps |
第4世代 (2009年) | Wi-Fi4 | IEEE 802.11n | 600Mbps |
第3世代 (2003年) | ー | IEEE 802.11g | 54Mbps |
第2世代 (1999年) | ー | IEEE 802.11a | 54Mbps |
ー | IEEE 802.11b | 11Mbps | |
第1世代 (1997年) | ー | IEEE 802.11 | 2Mbps |
Wi-Fiの利用はパソコンやスマホから、カメラやAIスピーカー、エアコンなどの家電にも繋がるようになってきた。
そのため、多くの端末で安定した通信ができるように「Wi-Fi5」から進化した「Wi-Fi6」が誕生しました。
Wi-Fiの名称が違うの理由
Wi-Fi6とIEEE802.11axは同じ通信規格を表す名称だが、策定している団体が違う。
無線LANの通信規格は、アメリカの電気電子学会が国際標準規格をIEEE802.11という規格名で策定している。「11n」「11ac」「11ax」など表記を区別しています。
これに対して無線LANといえばWi-Fiと浸透しているが、「Wi-Fi Alliance」という製品の普及を図る業界団体が端末ごとに無線通信の品質を保証する認証としてWi-Fiマークが使われはじめ、「Wi-Fi4」から認証を受けて表記され始めました。

実際にバッファローやエレコムなど製品パッケージにはWi-Fi6対応の表記はあるが、製品仕様には無線規格「IEEE802.11ax」表記となる。「IEEE802.11ax」と「Wi-Fi6」は同じと覚えておこう。
Wi-Fiは2.4GHzと5GHz帯がある
Wi-Fiの周波数帯は「2.4GHz帯」「5GHz帯」を主に利用している。
Wi-Fi電波の周波数特性です。
周波数の主な特性
- 周波数が大きいほど高速、小さいほど低速
- 周波数が小さいほど障害物に強く、大きいほど障害物に弱い
- 周波数が小さいほど電波を遠く飛ばせ、大きいほど近距離となる

上記の特性をWi-Fi電波に当てはめてみた
Wi-Fi電波では
- 2.4GHz帯 アンテナから離れても電波が届きやすいがスピードは遅く、利用機器が多く混雑気味
- 5GHz帯 アンテナ近くはスピードは速いが離れると電波が届き辛くスピードも遅くなる
※最近では6GHz帯のWi-Fiルーターが出始めたが、パソコンやスマホが対応していないと使えない
Wi-Fi5では高速化を目指し、Wi-Fi6では高速化と安定性を目指している。
「Wi-Fi6」気になるデメリット!
通信速度が速くなったWi-Fi6だが、2つのデメリットがある。
2つのデメリットについて深堀していくよ。
高速通信は電波環境しだい
Wi-Fi6とはいえ、いつでも高速通信できるとは限らない。
電波環境が良くない場所では、通信速度より通信の確実性が優先される。

なぜならWi-Fi通信では、データを確実に届けることが大前提で、且つ可能な限り速く届けることを目的としているからだ
下記はWi-Fi6で通信しているときのWi-Fiアダプタの表示でWi-Fi6で最大速度は1,201Mbps(1,2Gbps)と表示されている。
電波状態が変わると下記の様に、Wi-Fi4に切り替わり最大速度も144Mbpsと低下していた。
このようにWi-Fi通信では速度よりもデータを確実に届けることが優先されるんだ。
ポケット型Wi-Fiの速度が遅い原因や対処法を詳しく知りたい人は「ポケット型Wi-Fiの速度が遅い原因とは?」を参考にしてください。
Wi-Fi6に対応した子機が必要
Wi-Fi6対応ルーターを利用しても、スマホがWi-Fi5対応ではWi-Fi5通信となる。
Wi-Fi6を利用するにはWi-Fiルータとパソコンやスマホなどの子機と相互で規格を合わせる必要があるんだ。
Wi-Fi6ルーター(Speed Wi-Fi 5G X11)の伝送速度は最大1,2Gbpsだが、筆者のパソコンはWi-Fi4対応のため伝送速度は300Mbpsと下位の規格になる。
Wi-Fi6対応の機器はスマートフォンならiPhone11以降のシリーズは対応している。

Android端末ではGoogle pixel6以降やGalaxy、Xperiaなど上位機種では対応機器も増えているが、格安スマホや海外製のスマートフォンはWi-Fi5対応が多いかな
ノートパソコンならWi-Fi6は対応している機種も多いが、中古パソコンなどはスペックを確認した方が良い。
子機のWiFi性能で速度が決まる

Wi-Fi機器の箱に下り4.8Gbpsと書いてあり、自分のスマホも4.8Gbpsで使えると勘違いしていませんか?
実際にはWi-Fi6対応のスマホでも内蔵されているWi-Fiアンテナの数によって使える速度が違うんだ

このようにWi-Fiの速度は、子機(パソコンやスマホなど)の規格やアンテナ数によって大きく変わります。
例えば最大4.8Gbps(8アンテナ)のWi-Fiルーターでも、下記のパソコン(2アンテナ)では1.2Gbpsが最大値となる。
スマートフォンやノートパソコンでは2アンテナが多く、1台しか使わないのに8アンテナのWi-Fiルーターを選んでも意味はない。
というわけでWi-Fiを効率よく利用するには、利用する子機の台数やアンテナ数に見合った親機を選ぼう。
Wi-Fi6対応機器の仕様を確認
製品仕様には無線規格や無線LANインターフェイスの項目で「IEEE802.11ax」と表記されていれば「Wi-Fi6」となる。

Wi-Fiルーター(親機)とスマホ、パソコン(子機)両方の製品仕様を確認しよう。
Wi-Fi6対応のWi-Fiルーター「Speed Wi-Fi 5G X11」で2個のWi-Fiアンテナを内蔵している。
下記はWi-Fi子機でMac Book AirでWi-Fi6対応だとわかる。
自分のパソコンがWi-Fi6対応か確認してみよう。
Wi-Fi規格に確認補法
1.パソコンに右下ある隠れているインジケーターを表示させWi-Fiアンテナマークをクリックする。

2.接続中のWi-Fiプロパティを開く

3.プロパティの下にある説明にある機器名をコピーする。
4.「Intel(R) Centrino(R) Advanced-N 6235」を検索すると、メーカーサイトの機器情報にアンテナ数とWi-Fi規格がわかる。
チェック項目
- TX/RXストリーム・・・通信経路の数でアンテナ数とも言える
- Wi-Fi認定・・・対応しているWi-Fi規格
残念ながら私のパソコンはWi-Fi4対応で2アンテナでした。
「Wi-Fi6」4つのメリット
Wi-Fiの第6世代であるWi-Fi6には4つメリットがある。
メリット
- 安定した高速通信
- Wi-Fi6は電波を選んで混雑回避
- 複数端末で同時通信可能
- セキュリティ強化
それぞれのメリットを解説していきます。
Wi-Fi5に比べ通信速度が速い
Wi-Fi 6はWi-Fi 5と比較して、最大通信速度が約1.4倍に高速化されている。
Wi-Fi6では一度に送るデータを効率よく収納して、通信の道を増やし高速化を図っています。
Speed Wi-Fi 5G X11のWi-Fi
- Wi-Fi5(第5世代):867Mbps(0.8Gbps)
- Wi-Fi6(第6世代):1,201Mbps(1,2Gbps)
下記はSpeed Wi-Fi 5G X11でWi-Fi世代ごとにスピードテストアプリで測定した結果です。
回線 | Wi-Fi | ダウンロード アップロード | レイテンシ |
5G | Wi-Fi6 | 169.4Mbps 26.6Mbps | 26.3ms |
Wi-Fi5 | 143.2Mbps 24.8Mbps | 26.0ms | |
4G | Wi-Fi6 | 51.8Mbps 12.4Mbps | 33.2ms |
Wi-Fi5 | 49.9Mbps 12.3Mbps | 34.0ms |

実際には普段ネットを使っていて速度の違いを実感できるレベル差は感じなかった
一方で大容量のデータ通信では、ダウンロードやアップロードの時間短縮は感じられた

ZOOMなどのオンライン会議や高画質の動画配信サービスなど、大容量のデータ通信が増えてくると今まで以上にデータ通信の効率化やWi-Fiの高速化が進んでいくだろう。
Wi-Fi6は電波を選んで混雑回避
Wi-Fi6は環境によって、2.4GHz帯と5GHz帯の周波数を使い分け安定したWi-Fi通信を実現。
下記はWi-Fi電波を可視化したグラフで2,4GHz帯は混雑している。
同じ場所でも5GHz帯は利用者も少なく混雑していない。

5GHz帯と2.4GHz帯の電波状況を比べてみると5GHz帯が空いているのがわかる
このように混雑している2.4GHz帯を避けて5GHz帯を利用している

複数端末と同時に通信できる
Wi-Fi6では「OFDMA」という通信技術により複数端末で同時通信が可能となる。

Wi-Fiの同時通信
- Wi-Fi6:ODFMA 順番待ちナシ
- Wi-Fi5:OFDM 順番待ちアリ
Wi-Fi5は利用者が気付かない高速で1対1通信を繰り返している
Wi-Fi6の新しい技術(OFDMA)はこんな効率化を図っている。
とはいえ、Wi-Fi6も条件によって1対1の通信となる。
同時通信はメリットの一つだが、常に最速を目指していても機器の消耗が激しいので適切にという事でしょう。
従来よりセキュリティの強化
Wi-Fi6ではWi-Fi5より強固なセキュリティが特徴だ。
Wi-Fi6は「WPA3」という最新のセキュリティ規格を利用して従来の脆弱性を改善。

WPA3と言われても良くわからないよね!
具体的には2つの効果があるんだ

最新のセキュリティ規格
- 他人がなりすまして間違ったパスワードを何回も入れるとブロック
- パスワードが漏れても通信内容を見られない様に暗号化して「解読できないようにする」
このようにWi-Fi6では、従来の脆弱性を解消し、外部からの侵入や盗聴などに対する安全性・堅牢性を大幅に向上させている。
Wi-Fi6とメッシュWi-Fiの違いを知りたい方は「Wi-Fi6とメッシュWi-Fiの違いからデメリットまで解説!」を見てね。
「5G」と「Wi-Fi6」の違い
「Wi-Fi6」「5G」はどちらも高速通信が特徴ですが、通信相手と契約形態が違う
それぞれの違いを紐解いていこう。
5G・Wi-Fi6の違いは通信相手
5GとWi-Fi6ではデータ通信の親子関係が違う
5GとWi-Fi6の通信相手
- 5G回線:(親)基地局から(子)スマホ・モバイルWi-Fiまでデータの送受信
- Wi-Fi6:(親)Wi-Fi6対応ルーターから(子)スマホ・パソコンまでデータの送受信
下記は5G回線とWi-Fi6の関係性のイメージです。
Wi-Fi6は利用する回線によって利用場所は変わります。
5Gを使うなら屋外が良い理由
利用場所は屋内外問わず、5Gの電波が届く範囲で利用できるが、電波特性で屋外の方が障害物も少なく高速通信で利用できる。
下記は800MHzと1.7GHzの比較だが、5Gの場合3.7GHz以降の周波数帯で建物内では速度低下は避けられない。

このように5G回線の伝搬特性からも屋外利用が望ましい。
5GとWi-Fi6は契約形態が違う

実はWi-Fi6を使うだけなら通信機器があれば契約はいらないんだ。
確かにWi-Fiの親機・子機で通信は出来るけど、インターネットを利用するには光回線や5Gなどのモバイル回線の契約が必要になる


上記の様に5Gを使うにはドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルなど通信キャリアと契約が必要になるが、インターネットやSNSなど工事不要で利用できる。
Wi-Fi6と5Gの速度比較

Wi-Fi6と5Gではどっちが速いか気になるけど、そもそも通信の速さって何かな?
通信の速さとは1秒間に送受信できるデータ量(ビット数)の事を表す

データを転送する速度の単位には「ビット」「バイト」があります。
表記 | 内容 | ポイント |
B/s(Byte per second) バイト パー セコンド | 毎秒転送できるバイト数 主にデータ量を表す 「スマホのデータ量が今月は残り1GB(ギガバイト)しかない」 「この写真データは5MB(メガバイト)ある」 | 大文字「B」はデータ量 |
bps(bit per second) ビット パー セコンド | 毎秒転送できるビット数 通信速度を表す 「Wi-Fi6は最大9.6Gbps(ギガビット)だ」 「速度制限で下り1Mbps(メガビット)でてないよ」 | 小文字「b」は通信速度 |
Wi-Fi6と5Gの理論値で速度を比較すると・・・
Wi-Fi6と5Gの速度比較
- WiーFi6は1秒間に9.6Gbps
- 1秒間に1.2GBのデータ量を伝送できる
- 目安:写真データ約300枚位
- 1秒間に1.2GBのデータ量を伝送できる
- 5Gは1秒間に20Gbps
- 1秒間に2.5GBのデータ量を伝送できる
- 目安:写真データ約625枚位
- 1秒間に2.5GBのデータ量を伝送できる
数字だけで比較すると「5G」の方が約2倍以上の速度だが、実際にはどこで使うかが重要になる。
まとめると、屋外で使うなら5G、屋内や複数端末で利用するならWi-Fi6を組み合わせた方が良いだろう。
Wi-Fi6と5Gの関係性
5GとWi-Fi6はパートナー関係で単体で使うより組み合わせるのが重要だ。
実際に私も外で仕事をする事が多く、5G回線のルーターとしてWi-Fi6対応ルーターを使って重宝している。
5Gは光回線と同様に高速回線なので、1台より複数台で使う方がメリットがある。
複数端末でオススメの組み合わせ
- 屋内で利用・・・光回線∔Wi-Fi6対応ルーター
- 屋外で利用・・・5G回線∔Wi-Fi6対応モバイルルーター
通信回線の速度が速い程、Wi-Fiの速度も生かされるので高速の通信回線を選ぼう。
5G対応ポケット型Wi-Fiは「ポケット型Wi-Fiオススメ9選」を参考にしてください。
Wi-Fiはなくならない

5Gエリアが広がったらWi-Fiって必要ないと思う人もいるだろう
確かにスマホですべての作業ができる時代になればね

すでにWi-Fiがない生活は想像できないくらい普及しているのが答えでしょう。
Wi-Fi6は意味ない?
Wi-Fi6を解説してきたが、焦って切り替える必要はない。
なぜなら利用機器や環境によってWi-Fi6を必要としないケースがある。
ここからはWi-Fi6をおすすめしない人・おすすめな人を解説しよう。
Wi-Fi6をオススメしない人
Wi-Fi6がでて5年経つが、Wi-Fi5で困らない人も多い。
このような場合は、費用をかけてまでWi-Fi6にする必要はないでしょう。
Wi-Fi6がオススメな人
筆者の様に新しいもの好きや、高額な投資が無くWi-Fi6を利用できる人は使って欲しい。
オススメする人
- Wi-Fi6対応の子機を利用している
- 複数端末で高速通信を利用したい
- Wi-Fiルーターが古くなって買い替えを検討中
- ホームルーターやポケット型Wi-Fiの契約を考えている
- 無線LANで高画質の動画やゲームを楽しみたい(レスポンスにはこだわらない)
このような方は、Wi-Fi6のメリット・デメリットを比較検討してみよう。
まとめ
今回は、「Wi-Fi6」「5G」の違いについて解説しました。
Wi-Fi6は対応した機器が必要だが、以下の様にメリットも多く利用できる人は使ってみてほしい。
Wi-Fi6のメリット
- 安定した高速通信
- Wi-Fi6は電波を選んで混雑回避
- 複数端末で同時通信可能
- セキュリティ強化
「5G」は発展途上で今後もエリア拡大は進んでいき、回線の高速化に伴いWi-Fiも速さが求められるでしょう。
5GとWi-Fi6はパートナー関係にあり、今後もWi-Fiはなくてはならない存在です。
「5G」「Wi-Fi6」を上手く組み合わせて通信環境を見直してみてはいかがでしょうか?
Wi-Fi6について詳しく知りたい方は「Wi-Fi6とメッシュWi-Fiの違い」をチェックしてください。